市販薬と処方薬、アメリカ人はほぼ同じ割合で使っていた

46%対46%、JAMA最新調査が示す「セルフケア時代」の実像

調査レポート
市販薬と処方薬、アメリカ人はほぼ同じ割合で使っていた——46%対46%、JAMA最新調査が示す「セルフケア時代」の実像

「市販薬(OTC)」と「処方薬」は、同じ薬でも法律上の扱いも入手経路もまったく異なります。しかし実際に人々がどちらをどれくらい使っているのか、これまで全国レベルの精緻なデータは多くありませんでした。2026年2月にJAMA Network Openに掲載された大規模調査が、その実態を明らかにしました。市販薬と処方薬の使用率がほぼ同じだったという結果は、日本のドラッグストア文化を考えるうえでも示唆に富む内容です。

研究の概要

研究チーム(Green博士ら)は、アメリカの成人21,000人を対象に、過去7日間の薬の使用状況を調査しました。データ収集期間は2023年6月から2024年4月で、オンラインパネルを用いたサンプルマッチング法によって全国を代表する集団を構成しています。

結果は以下のとおりでした。

最もよく使われていた市販薬はアセトアミノフェン(29.4%)、次いでイブプロフェン(22.3%)、アスピリン(15.8%)でした。一方、処方薬の上位はアトルバスタチン(コレステロール)、リシノプリル(血圧)、レボチロキシン(甲状腺)と続き、慢性疾患の管理薬が並びました。注目すべきは、最も多用されていた市販薬の多くが、もとは処方薬として承認され、その後にスイッチOTC化された薬剤だった点です。

日常生活への示唆

この研究が伝えているのは、市販薬は「処方薬の劣化版」ではなく、痛みや発熱、アレルギーといった「自分で手当てできる症状」のためにきわめて広く使われている、という事実です。一方で、3割以上の成人が市販薬と処方薬を同時期に使っており、相互作用のリスクは決して小さくありません。

明日からできることを整理します。

市販薬は手軽で頼もしい存在ですが、「処方箋がいらない=安全」ではありません。処方薬と肩を並べる使用率になった今こそ、成分名で薬を理解する習慣が求められていると言えます。

出典

Green JL, Dailey-Govoni T, Kalidindi SD, Vosburg SK. Prevalence of Over-the-Counter and Prescription Medication Use in the US. JAMA Network Open. 2026;9(2):e2559479. DOI: 10.1001/jamanetworkopen.2025.59479 URL: https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2845129

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