食べる時間が老化を決める

夕食を午後3〜5時に終えると心臓と全身の老化が遅くなる、14,012人のNHANES解析

調査レポート
食べる時間が老化を決める——夕食を午後3〜5時に終えると心臓と全身の老化が遅くなる、14,012人のNHANES解析

何を食べるかと同じくらい、いつ食べるかも生物学的な老化に影響している可能性が示されました。米国の14,012人を対象とした大規模解析から、夕食を午後3〜5時までに済ませる人は、午後9時以降に食べる人と比べて全身および心臓の老化速度が有意に遅いことが報告されています。同じ食事内容でも、摂取するタイミング次第で身体の各臓器の老化リスクが変わるという、いわゆる「クロノニュートリション(時間栄養学)」の重要性を裏付ける結果です。

研究の概要

中国・蘇州大学などの研究チームは、米国国民健康栄養調査(NHANES)に参加した14,012人の成人データを用い、食事のタイミングと生物学的年齢の関係を解析しました。生物学的年齢は、血液検査やバイタルサインなどから算出される「全身」「心臓」「肝臓」「腎臓」の臓器別老化指標で評価されています。

主な発見は次のとおりです。最後の食事を午後3〜5時に終えた人では、午後9時以降に食べた人と比べて全身と心臓の生物学的老化速度が有意に低くなっていました。一方、肝臓については午後5〜7時に最後の食事をとる場合に最も保護的な影響が観察されています。さらに、1日の食事時間帯(最初の食事から最後の食事までの時間)が16時間を超える人は、8時間未満の人と比べて老化が加速していました。これらの影響は40歳以上で特に顕著で、性別では男性のほうが食事タイミングの影響を強く受けることも示されています。

日常生活への示唆

この研究は観察研究のため、因果関係を断定できるものではありませんが、明日からでも取り入れられる示唆が含まれています。

第一に、夕食をできるだけ早めに済ませることです。可能であれば午後7時より前、難しければ少なくとも午後9時以降の食事は避けるよう心がけてみてください。第二に、1日のうちで食事をとる時間帯をなるべくコンパクトに保つことです。朝食から夕食までの間隔が16時間を超えるような「食べ続ける生活」は、生物学的老化を早める可能性が示唆されています。第三に、40代以降は若い頃よりも食事タイミングの影響を受けやすいと考えられるため、加齢に応じてより意識的に夕食時間を見直す価値があると言えます。

何時に食べ始め、何時に食べ終えるか——この単純な習慣が、心臓や全身の若さを左右している可能性があります。総摂取カロリーや食事の質に加えて、ご自身の「食事リズム」を点検してみることをおすすめします。

出典

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